DXで生まれ変わるレガシーメディア
2022年 7月15日

PayPal

社会全体のデジタル化が進む今、創刊150年を迎えた毎日新聞社でもDXに積極的に取り組んでいる。商品であるコンテンツとともに重要なのが、顧客との接点になるサイトのUX(ユーザー体験)の向上だ。なかでも決済の重要性について、毎日新聞社でDXを担うデジタル推進本部事務局長・高添博之と、デジタル決済サービスのグローバルリーダー、PayPal(ペイパル)の日本事業統括責任者・ピーター・ケネバン氏が語り合った。

多様な決済手段への対応が不可欠な時代

紙からデジタルへ、進化するコンテンツビジネス

高添毎日新聞社は150年に及ぶ歴史がありますが、デジタル化した今の時代に即したマインドチェンジを迫られています。とくに近年は、紙で新聞を読む方が減っているうえ、コンテンツ産業のライバルが増えている状況です。
そもそも新聞社の商品はニュース記事などのコンテンツであり、紙はそれを読むための手段の一つにすぎません。モバイル端末が普及した今、人々がコンテンツに触れる機会は逆に大きく増えていると感じますし、ユーザーのニーズに合わせて最適な形で配信していくことが大切だと考えています。
現在、毎日新聞社ではデジタルシフトを急速に進めています。デジタルコンテンツの制作や配信はもちろん、収益モデルも見直してきました。2015年までは記事をニュースサイトで無料公開して広告で収益化していましたが、2015年以降は記事を有料会員向けに公開するサブスクリプションモデルに切り替えました。2021年には顧客管理・課金管理のシステムを内製化し、決済手段の選択肢としてペイパルを追加しました。

新型コロナ禍により、決済のデジタル化も急加速

ピーター決済についてもグローバルでデジタル化が進んでおり、日本では経済産業省が「2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度に高める」という目標を掲げています。諸外国に比べると日本のキャッシュレス化は遅れがちでしたが、2020年からの新型コロナ禍で一気に加速。外出制限が続くなか、日用品をオンラインショッピングで、コンテンツをサブスクリプションで購入する習慣が定着しました。

決済手段の選択肢が少ないと、機会損失になりかねない

高添当然ながら、商品を販売するには、お客さまが利用しやすい決済手段が不可欠です。例えばシニア層の多い紙の新聞では、訪問集金(販売店が購読者の家庭を訪問して集金)という決済が中心です。
一方、毎日新聞デジタルは、クレジットカード決済に加えてペイパル決済にも対応しました。ペイパルは銀行口座振替にも対応しているため、クレジットカード払いを望まないお客さまにとっても有力な選択肢です。導入前に予想した以上に多くの方にペイパル決済を利用していただいています。

商品の作り手が、売り手にもなる時代

DXで商流や物流が変化。作り手が顧客とつながり、自ら価値を届ける

高添新聞社は、販売店に新聞を売っていただいているので、顧客である読者との主なつながりは販売店にありました。ですから、新聞社が制作するコンテンツは、読み手よりも作り手の発想になりがちだったと思います。 しかしデジタル化によって、新聞社とユーザーが直接つながるようになり、コンテンツ制作の取り組み方が大きく変化しました。記事の閲覧数や顧客ニーズなどのデータを分析し、コンテンツ制作やサービス改善に生かしやすくなっています。

売り手として顧客満足度を高めるには、コンテンツだけでなくUXも重要

ピーターデジタルコンテンツの場合、売り方についても工夫の余地が大きいです。割引キャンペーンの実施や追加コンテンツの販売など、メインの定期購読契約とは別に多数のオプションを用意できます。
例えば私の娘の体験談ですが、大学入試に備えて一時的に海外の新聞を読みたいときに、短期契約や記事単位で購読できる選択肢があると便利でした。このように顧客の状況に応じた形態でスムーズに提供できるかどうかは、コンテンツ自体の品質とともに重要です。

高添今は作り手だけでなく売り手も兼ねるようになり、コンテンツ以外のさまざまな基準で評価されることを実感しています。ニュースサイトとしての読みやすさはもちろんですが、申し込み方法や決済方法のわかりやすさなど、より広い範囲でUX(ユーザー体験)を意識するようになりました。

ピーター売り方の選択肢が増えることで、コンテンツを持つ企業はより強くなれるはずです。優れたコンテンツを最大限に生かしていただくためにも、われわれペイパルは決済の観点からUX改善をサポートしていきます。

優れた決済サービスは空気のような存在

ECのカート離脱率は約7割。決済を面倒だと思われたらNG

ピーター調査結果※1によると、ECサイトにおけるカート離脱率は約7割に及びます。大半の顧客が商品をカートに入れた後に、買うのをやめてしまうのです。

高添たしかに決済のプロセスでつまずく顧客は少なくありません。カスタマーセンターには「クレジットカード情報を入力したのに先へ進めない」という問い合わせが頻繁にあります。カード番号や有効期限の入力ミスが少しあるだけで、決済は滞ってしまうのです。

ピーターペイパルであれば、決済時のハードルとなっているクレジットカード情報の入力を省けます。決済サービスは、空気のような存在であるのが理想です。優れた決済サービスほど利用者にとっては目立たないのですが、その価値は決済の成約率にしっかりと表れます。

※1 Dynamic Yield, November 2021. The average shopping cart abandonment rate globally is 70.42%

安心・安全・快適な決済サービスが、成約率を大きく高める

高添決済が空気のような存在になるのは、私たち事業者にとってありがたいことです。加えて、ペイパルブランドに対する消費者の信頼の厚さも魅力。とくに知名度があまり高くないECサイトの場合、この点が成約率向上に寄与することもあるかと思います。

ピーター4億2900万人の利用者、3500万件の加盟店から信頼を得ている、巨大なネットワークはペイパルの誇りです。買い手保護と売り手保護の制度をはじめ、双方が安心・安全・快適に取引できるサービスだからこそ、多くの信頼が積み重なっています。
ペイパルの導入により、カート離脱率は減少し、成約率が劇的に改善します。ペイパル利用者は88.7%の確率で成約しているという調査結果※2もあります。新規ユーザーや越境ユーザーなど、ショップとの関係が遠いほど、ペイパルの存在価値は大きくなるでしょう。
例えば私の息子の体験談ですが、かなりマニアックなサッカージャージを欲しがっていて、日本のショップでは見当たらず、ドイツのオンラインショップで発見して購入したことがあります。このとき、ショップの信頼性には若干の不安がありましたが、ペイパルに対応していたため安心して購入できたのです。

※2 comScore online panel, Q4 2017. Analyzed shopping behavior of 1 million US consumers on 20 large merchant sites

決済・会計業務のスマート化は、社内の働き方改革にも寄与する

高添私たちはペイパルの導入にあたり、自社システムへの組み込みやすさも重視しました。Zuora社のSaaSアプリケーションを基幹システムとしているため、Zuoraとの連携実績が豊富なペイパルは安心して導入することができました。
導入後、お客さまだけでなく、弊社内での評判もよく、運用者にとっては、特に収支レポートの見やすさが好評です。日常的に利用するサービスだからこそ使いやすさが大切で、利用機会が多い会計部門の働き方改革にもつながっています。

ピーター毎日新聞社さんのように優れたコンテンツを持つ企業には、コンテンツ制作に注力していただきたいです。われわれのサービスが、社内の業務効率化に少しでも貢献できればと思います。

■シンプルで見やすいペイパルの収支レポート画面

日本企業が生み出す価値を世界に届けていく

注目の後払い決済サービスなど、日本国内のサービスを拡充

ピーターペイパルは世界の「金融サービスの民主化」を目指して1998年に創業し、日本では2010年にサービスを開始しました。2021年には注目の後払いサービスを提供しているPaidyを傘下に収め、日本でのサービスをさらに拡充しています。
後払い決済は「BNPL」(Buy Now Pay Later)とも呼ばれ、クレジットカードなどの代替決済手段として若年層を中心に支持されています。なかでもPaidyが提供する「ペイディ」は日本文化になじむサービス設計が魅力。当月の買い物分をまとめて翌月にコンビニなどで支払えるため、先払いに抵抗感がある方や、自宅の玄関で着払いをしたくない方にもおすすめです。今後もPaidyとペイパルのシナジーを生かし、日本の消費者や事業者の皆様にさらなる利便性を提供していきます。

越境ECを活性化し、日本の価値を世界に届ける

ピーター日本のEC市場は世界有数の規模であるにもかかわらず、越境ECの割合は低いままです。私はペイパルの日本事業統括責任者に就任したときから、日本で越境ECを活性化させたいという思いを強く持っています。日本のような創造性あふれる国には、もっと積極的に自分たちの価値を世界に届けてもらいたいですし、それを世界中の人々にエンジョイしてもらいたいのです。

高添越境ECに取り組む日本企業がまだ少ないからこそ、伸びしろがあるといえますね。

ピーターはい。私は毎日新聞社さんにも、越境ECの可能性があると考えています。かつては言葉の壁・商流の壁・物流の壁などがありましたが、そうした壁はなくなりつつあります。われわれペイパルとともに、日本の素晴らしい価値を世界に届けていきましょう。

最新情報

ペイパルからの最新ニュースをメールで受け取ることができます

申し込む