2019年12月06日
ペイパル、モバイルコマースに関するグローバル調査 2019年度版を発表
日本のeコマースにおけるモバイル端末の利用率は全体の7割以上

グローバルなオンライン決済サービスのプラットフォームおよびテクノロジーリーダーであるペイパル(PayPal Pte. Ltd.本社:シンガポール、東京支店カントリーマネージャー:瓶子昌泰、以下「ペイパル」)は、調査会社イプソスの協力のもと、モバイルコマースに関するグローバル調査(PayPal mCommerce Study)を、日本を含む11カ国において22,000名のコンシューマーと4,600のマーチャント(ビジネス)を対象に実施しました。本調査は、モバイル端末での支払いの推進要因および障壁を理解するための指標となるものです。近年伸びているコンシューマーのスマートフォン経由での購入比率に対して、モバイルコマースに対応しているマーチャントの割合が低いことや、ソーシャルメディア経由でのショッピングが世界的に成長しつつあることが明らかになりました。

グローバルでの主な調査結果

 

マーチャントはモバイルチャネルを最適化させ、ギャップを埋めることがより重要

Z世代(18-24歳)やミレニアル世代(25-36歳)などの若いコンシューマーを取り込むために、マーチャントはモバイル向けに最適化した購入体験を提供する必要があります。調査対象となったコンシューマーの80%近くがスマートフォン経由で購入や決済をしたことがあると回答していますが、モバイル決済を導入しているマーチャントは63%に留まりました。この17%のギャップは、マーチャントがモバイルコマースにおけるビジネス機会を喪失していると言えます。

世界中の中小企業にとって、モバイルでのシームレスな購入体験を提供することは、ビジネスの継続を確保するために不可欠です。これらの企業がモバイル決済を優先することで、ショッピングカートの放棄率は改善され、潜在顧客が増加する可能性があります。

 

各国の傾向:

  • インド:モバイルコマースの利用率は調査対象国の中で最も高く、コンシューマーがショッピングにモバイル端末を使用することを好む(70%)。さらに、81%のマーチャントが最適化されたモバイルショッピングを顧客に提供している。
  • イタリア:83%のコンシューマーがスマートフォンでオンライン購入を行ったことがある。この割合はヨーロッパの中で最も高い。一方、モバイル向けに最適化されたサイトまたはアプリを提供しているマーチャントは65%に留まる。
  • 米国:72%のコンシューマーがオンラインでの支払いにスマートフォンを使用したことがあり、57%のマーチャントがモバイルに最適化している。この割合は調査対象国の中で、2番目に低い。
  • フランス:モバイル端末を好む割合が最も低い。(27%)

 

ほぼすべての国と地域において、セキュリティと信用がモバイル決済の大きな障壁に

コンシューマーがモバイル端末で購買や決済を行うかどうかを判断する際、セキュリティと信用が重要な懸念事項となっています。グローバル平均では、51%の回答者がセキュリティに対する不安からモバイルコマースを利用する可能性が低いと回答しています。一方、日本では、セキュリティに対する不安を感じている割合がグローバル平均の約半分の28%に留まっています。対照的に、モバイル経由で購入する際に最もセキュリティを懸念する国は、イギリス(64%)、オーストラリア(63%)、アメリカ(58%)と続き、英語圏市場が上位を占めました。マーチャントにとっても、モバイルコマースのセキュリティに対する不安の度合いは高く、5社中1社が、顧客データのセキュリティ確保に関する懸念から利用に躊躇していると回答しています。

 

日本の主な調査結果

eコマースにおけるモバイル端末の利用率は全体の7割以上

調査対象の11カ国中、日本はオンラインショッピングにモバイル端末を現在利用している割合が4位(73%)ですが、好んで使用するデバイスを聞いたところ、PC(デスクトップ、ノートを含む)の割合(46%)とモバイル端末の割合(45%)はほぼ同率でした。他国の傾向としては、北米やヨーロッパの国々では依然としてPCが好まれる一方、メキシコ、ブラジル、インドではモバイル端末利用がPCを上回っています。

11カ国中、日本のマーチャントはショッピングサイトのモバイル向け最適化やアプリ対応の割合が49%(グローバル平均:63%)と最も低く、この分野におけるコンシューマーのニーズに応える必要があります。

 

越境EC:日本のコンシューマーは最も国内志向

ショッピングで国内サイト、海外サイトの両方を利用すると答えた日本のコンシューマーはわずか20%に留まり、これは11カ国中、最も低い割合です。国内サイトのみを利用する割合が国内・海外サイトの両方を利用する割合を上回るのは、日本以外では米国のみで、その他の国では国内・海外サイトの両方の利用が国内サイトのみの利用を上回っています。海外サイトを利用する割合が高い国はイタリア(76%)、スペイン(75%)、オーストラリア(74%)と続いています。

日本のコンシューマーのうち自国のビジネスを支援したいと答えた割合は57%、さらに、海外のオンラインストアは日本のサイトと比べ信用性が低いと答えた割合は53%に上りました。日本のコンシューマーが海外サイトを利用する主な理由として、国内では手に入らない商品の購入を挙げています。また、オンライン販売を行っている国内マーチャントの海外顧客による売上構成比は全体の26%で、11カ国中、最も低い割合となっています。このことは、日本のマーチャントにとって海外の顧客を取り込むことで売上を拡大する機会があることを示しています。

 

ソーシャルコマースの需要増加

過去6カ月間にソーシャルメディア経由でショッピングをしたと答えた日本のコンシューマーの割合は27%でした。年代別では、Z世代(18-24歳)で34%、ミレニアル世代(25-36歳)で32%と、若い世代で高い割合となりました。ほとんどの国内マーチャントが自社の製品やサービスのプロモーションにソーシャルメディアを利用している一方、ソーシャルメディア経由での決済に対応しているマーチャントは22%に留まりました。グローバル平均では、およそ3人に1人の回答者がソーシャルメディア経由で決済を行ったことがあると回答しています。さらに、世界のマーチャントの約3割が今後6カ月間にソーシャルコマースに対応するとしています。

ソーシャルメディア経由でのショッピングが世界的に増えつつある中、日本のマーチャントも今後モバイルコマースの機会を適切に捉えビジネスを成功させるには、Z世代やミレニアル世代に代表されるデジタルネイティブ世代を取り込む必要があると言えます。同時に、ソーシャルコマースの利用が高まる中、ソーシャルメディア経由での購買行動を通じて収集される個人情報およびその潜在的な影響に対する関心は、高まりを見せています。特に個人情報のセキュリティはコンシューマー、マーチャントの両方にとって最大の関心事です。

 

調査結果から得られた知見

本調査結果の実態を踏まえ、ペイパルのようなエキスパートと提携することで、ビジネスオーナーはモバイルコマース市場に参入するための基盤を整備することが可能になります。2020年以降、各市場の特徴や優先事項を見据え、マーチャントがあらゆるコンシューマーのショッピング体験を改善させるという必要に迫られています。マーチャントは、提携企業との協力のもと、拡大するモバイルおよびソーシャルコマースにおいて、より良いデジタル体験を創出し、より多くの売上を達成することで、事業の成長を促進させることが可能になります。

現在、世界の2,300万人以上のマーチャントがペイパルを利用し、ビジネスを構築・運営することで、事業を成長させています。ペイパルは、世界の加盟店から信頼されるパートナーとしてサービスを提供し、世界の200を超える市場での支払い方法に対応しています。不正行為とリスクに対する世界クラスのサービス、請求書発行の機能などの各種ツールに加え、迅速に支払いを受け取るためのさまざまなツールを提供しています 。

 

調査概要

調査方法:インターネット調査
調査期間:2019年7月23日〜8月25日
調査国:11カ国(日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、インド)
回答者数:コンシューマー22,000人(2,000/国、18-74歳)およびマーチャント4,600社(300-500/国)

Media Room