企業ソーシャルイノベーション
ペイパル エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・ビジネスアフェアーズ & リーガル・オフィサー
ルイーズ・ペントランド (Louise Pentland)
UN Women（国連女性機関）は、ジェンダー平等を推進するために設立されたGeneration Equality（平等を目指す全ての世代） イニシアティブのひとつ、「Action Coalition （アクション・コアリション）」に参加する組織の最新情報を発表しました。ペイパルはこの活動の中でEconomic Justice and Rights Coalition （経済的公平性と権利）の民間部門のリーダーとして活動に参加しています。3月は「女性史月間（Women’s History Month）」であり、3月8日は「国際女性デー（International Women’s Day）」です。この時期は世界中の女性の経済的な平等と繁栄に向けた取り組みについて振り返る良い機会と言えます。
ぺイパルは、世界中の個人およびビジネスの財務状況を改善することをミッションとして、今までよりもインクルーシブで活気ある世界経済の創出に貢献できると考えています。UN Womenの調査結果によれば、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる経済危機は、女性により深刻な影響を与えており、男性よりも収入や貯蓄が少ない傾向にあることが分かりました。感染症の拡大は女性の労働者や経営者に不均衡に悪影響を及ぼしています。
ペイパルは従業員の男女平等を長きにわたって推進しています。その一例として、Nandita Guptaは17年間のペイパルでのキャリアにおいて、二人の娘のために一度仕事を辞め、二年後にペイパルに復職しました。彼女は休職期間を経たことにより、復職した際により集中して仕事ができ、キャリアを加速させました。こうした家族休暇のような手厚い制度は、企業文化の構築など、女性に働き続けてもらうために必要不可欠だと考えています。ペイパルは、Pregnant Workers Fairness Act（妊娠中の女性労働者のための公正法)に参画しており、当社の産休、育休、介護休暇、傷病休暇に関する方針はNational Partnership for Women and Familiesによって高く評価されています。
ペイパルでは、新型コロナウイルス感染症の対応策として休暇や家族のサポートに関連した福利厚生の充実を図りました。
- 昨年3月には「Crisis Leave（危機休暇）」を導入し、新型コロナウイルス感染症に陽性と診断された家族の介護や子供の緊急時、妊娠中など、これまでにないさまざまな場面で従業員をサポートできるように有給休暇を増やしました。
- 従業員が通信教育を受ける場合や、個々の家庭のニーズの支援のためにフレックス制度での勤務を可能にしました。
- 米国では、育児と介護のサポートを初期の10セッションから30セッションまでに引き上げ、無償で提供しています。
ペイパルにとって従業員は重要なステークホルダーです。その従業員の健康と福祉を全面的にサポートすることで、パンデミックによる難しい時期においても、お客様により良いサービスを提供してくれると確信しています。
私たちはミッションに基づき、起業家や中小企業の経営者がグローバルに活躍ができる機会を創出することにも努めています。新型コロナウイルス感染症拡大の中、黒人やその他のマイノリティが経営するビジネスやコミュニティを支援するための535万ドルのコミットメントを昨年発表するなど、不況の影響を受けやすい層の支援に努めてきました。さらにこの取り組みの一環として「マギー・レナ・ウォーカー賞」を創設しました。米国の銀行を設立・経営した初の黒人女性のビジネスリーダーであり、教師、人権活動家でもある彼女にちなんで設立されたこの賞は、地域社会の人々のエンパワーメントに多大な貢献をしたマイノリティ女性の功績をたたえることを目的としています。
残念ながら、ジェンダーの不平等は女性の収入、貯蓄、社会保障などに限られたものではありません。女性が運営する非営利団体や女性の社会的課題解決を支援している組織の資金も不足しています。Women and Girl's Index 2020によると、女性支援のために使われる非営利基金は全体の中でわずか1.6%です。私たちはこのような資金不足を改善するために、女性のために活動している団体をサポートしています。詳しくはこちらをご覧ください。
ペイパルは、2021年6月にパリで開催される Generation Equality Forum（平等を目指す全ての世代のためのフォーラム）に向けて、女性の経済的平等に関連した取り組みの最新情報を随時公開していきます。世界経済の繁栄や健全なコミュニティを構築するために女性は重要な役割を担っています。私たちは今後も、ジェンダー平等を支援するための活動に努めていきます。
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