企業ソーシャルイノベーション
民間企業のリーダーとして、より包摂的な経済構築を目指す
ペイパルは、世界中の女性のファイナンシャル・インクルージョン(あらゆる人が金融サービスを享受できること)と経済的エンパワーメントを促進するために、今後5年間で1億ドル以上の資金を拠出することを、「平等を目指す全ての世代フォーラム(Generation Equality Forum)」にて6月30日に発表しました。同フォーラムは、国連女性機関(UN Women)召集のもと、フランス政府とメキシコ政府の共催によって開催されました。より包摂的な経済を構築するというミッションを掲げるペイパルは、「経済的正義と権利のための行動連合(Economic Justice and Rights Action Coalition)」民間企業部門のリーダーとして「Generation Equality(平等を目指す全ての世代)」の取り組みに2020年11月から参加しています。
ペイパルの社長兼CEOのダン・シュルマン(Dan Schulman)は、次のように述べています。「すべての女性のためにファイナンシャル・ヘルスを向上させることは、地域社会が繁栄し、回復力を持つうえで欠かすことができません。一方で、銀行口座を持たず、十分な金融サービスを受けていない成人の圧倒的多数を女性が占めていることも事実です。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による経済的、社会的な影響により、ジェンダー格差はさらに広がっています。ペイパルは、格差のない経済復興と、誰もが享受できる包摂的なデジタル経済の構築に取り組むにあたり、金融システムや経済成長における女性の役割の拡大を支援する責任があると考えています。ペイパルのリソース、ツール、テクノロジーを有効に活用することで、経済的平等を達成することに寄与していきます」
ペイパルは、今後5年間に、以下のような社外および社内に向けた投資を行い、世界中の女性のファイナンシャル・インクルージョンと経済的エンパワーメントを支援します。
- 女性が主導している、または女性へのサービスに重点を置いている投資ファンドや金融機関もしくは、女性のファイナンシャル・ヘルスや経済的エンパワーメントの向上を目指す取り組みに、1億ドルの資金を投入します。
- 世界中の女性起業家がマイクロローン(小口融資)を利用しやすい環境の整備を目指す取り組みに700万ドルを投資します。
- 男女共同参画を支援する市民団体への寄付に対する認知向上と、そのためのインセンティブの提供のために、「PayPal Giving Fund」を通じて100万ドルを拠出します。この活動の一環として、SDGs目標5(ジェンダー平等の実現)の達成に向け、2023年までに少なくとも世界34カ国で、ジェンダー平等に焦点を当てた慈善団体にペイパルのプラットフォームを使用してもらうよう働きかけを推進します。
- ペイ・エクイティ(同一賃金)、有給休暇、介護支援、職場でのセクシャル・ハラスメント防止に関するペイパルの方針や福利厚生がベストプラクティスを満たしているかを確認することを目的とした、年ごとの評価制度を米国で開始し、後に世界的に拡大する予定です。
- 世界22カ国のペイパルの従業員は、自社の「Community Impact 」プログラムを通じて、男女共同参画を推進する慈善団体に対し、能力開発やスキルベースのボランティア活動を10,000時間以上提供します。さらに、従業員向けのマッチング・ギフト・プログラムを通じて、従業員のボランティア活動1時間ごとに10ドルを寄付します。
- ペイパルは、Data2Xにリソースと専門知識を提供します。Data2Xは、世界中の女性の生活に実際的な変化をもたらすことを目的とした、ジェンダー・データの改善に取り組んでいるテクノロジーとアドボカシーのプラットフォームです。
本発表内容は、あらゆる人が等しく享受できる包摂的な経済の実現に向けて、ぺイパルがこれまで実施してきた活動に基づいています。昨年、ペイパルは米国において黒人コミュニティやその他人種的マイノリティのビジネスにおける経済的不平等を改善するために5億3,500万ドルを拠出することを誓約しました。こうしたことに加え、ペイパルには、従業員の男女平等を推進してきた長年の実績があります。過去5年間、ペイパルは世界全体で男女間の賃金格差を完全に解消しており、米国の民族間賃金の公平性も維持しています。また、女性が働きやすい充実した家族休暇制度を設けています。さらに、産休、育児休暇、家族介護休暇、病気休暇などのペイパルの社内制度は「National Partnership for Women and Families」によって評価されています。
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