ある日突然、海外から「貴社の商品を取り寄せたい」「サービスを利用したい」などの問い合わせがあったらどうしますか?決済手段や請求書の送付方法は?初めての取引相手で不安もあるし、言語は?決済通貨は?入金までどのくらいかかるのだろう...。
近年、越境 ECの活況や訪日観光客(インバウンド)の急増などを背景に、国境を越えた商取引が盛り上がりを見せている。ビジネスの拡大の機会を逃さないために、大企業だけではなく、中小企業やフリーランスも、海外の利用者との決済手段の準備を急ぐ必要がありそうだ。そんな中、今注目を集めているのが、ペイパルのオンライン決済「請求書ツール」。初期費用や固定費がかからず、請求書作成から決済までスムーズに行える。請求書ツールとはどんなものなのか。ペイパル東京支店でアウトバウンドセールスを担当する今井友香(いまい ゆか)に聞いた。
海外に向けてビジネスを始めたい人の “第一歩” となる請求書ツール
経済産業省が2024年9月に発表した「2023年度 電子商取引に関する市場調査」によると、日本の物販系分野のBtoC ― EC市場規模は、2014年の6兆 8,043億円から、2023年には 14兆6,760億円と2倍以上に増えている。サービス系など、他の分野でも増加傾向だ。また、世界全体の越境ECの動向を見てみると、2021年の市場規模が7,850億米ドルだったのに対し、2030年には10倍以上の7兆9,380億米ドルまでに拡大すると予測されている。(※1)
ペイパルでもここ数年、海外市場に目を向ける中小企業やフリーランスからの問い合わせが増えている。日々、利用者たちからのオンライン決済などの相談を受けている、今井はこう語る。
「最初にご相談いただくのは、『オンライン決済を始めたいけれど、何から着手すべきかわからない』という漠然としたお困りごとが多いです。そこからお話を聞いていくと、『海外のお客様からクレジットで支払いたいと言われた』、『請求書をもっと簡単に送りたい』といったご要望があることがわかりました」
このような問い合わせがあった際、今井が勧めているのがペイパルの「請求書ツール」だ。
「一言でいえば、『簡単に請求書が作成できて、送信、決済までがスムーズにできるツール』です。海外に向けてビジネスを始めたい方の “第一歩”を後押しする存在になるはずです。これまで紙の請求書をお客様に送って、銀行振込をしてもらっていた方には、入金確認から商品発送までのタイムラグが縮められ、カスタマー満足度にもつなげられると思います」

操作はシンプルで送信も簡単! 初期費用・固定費は無料
ペイパルの請求書ツールの操作方法はとてもシンプルだ。「請求先」「商品名」「数量」「価格」を入力し、そのほかはデフォルトの設定で問題なければ、「送信」ボタンを押すだけで請求書の送付が完了する。スケジュールを設定すれば、後日送ることも可能だ。請求書の送信方法も豊富で、PDFでの書き出しのほか、メールでそのまま送れたり、どこにでもコピー&ペーストできる支払いリンクを作成したり、QRコードを使用した携帯電話からの共有も可能となっている。カスタマイズもできるテンプレートも用意されており、一度入力した商品名や金額などは記憶され、表示してくれる。
「商品名や金額が決まっているのであれば、テンプレートを用意しておき、宛名だけを変えて送れます。会社名やブランドのロゴを 追加するなどカスタマイズして、オリジナルの請求書を作ることもできます。送信済みの請求書は、管理画面の支払いステータスからいつでもお客様からの支払いの有無を確認できるのも便利かと思います」
請求書ツールを使用するには、ペイパルのビジネスアカウントを開設する必要がある。開設は無料で、その後も月額利用料といった固定費は一切かからない。必要なのは、決済時や通貨換算などの手数料のみだ。(※2)
「ビジネスを始めたばかりのころは、初期費用が負担になることもあると思います。請求書ツールは月額利用料がなく、使用の回数制限もありません。支払いが発生した時などに手数料をいただく形なので、安心してご利用いただけます」
ビジネスアカウント開設には本人確認が必要で、個人はわずか数時間、法人でも2週間ほどで完了する。
不安な海外取引には心強い「売り手保護制度」とペイパルの持つ高い信頼性
請求書ツールの大きなメリットが、「売り手保護制度」だ。 例えば、商品を送ったのに買い手から「受け取っていない」といったクレームがあった場合、ペイパルが総合的に判断し、一定の条件を満たした上で売り手に不備がなかった際には、ペイパルがその代金を売り手に補償する。
「売り手保護制度は売り手の方の金銭的損失を防ぐものです。特に、初めて海外取引をする中小企業やフリーランスの方にとっては、大きな安心材料になると思います」
ペイパルの信頼性やブランド力は数字にも表れており、現在、世界の200以上の国や地域で約4億3,600万の個人および法人のアクティブアカウントを有し、グローバルに広く使われている。
「ペイパルは本社のあるアメリカをはじめ、ヨーロッパ、オーストラリアなどを中心にたくさんの国の方にご利用いただいています。とりわけ、英語圏でのペイパルのシェア率は高く、『決済はペイパルでと伝えると、先方に安心していただけた』という声もよく聞かれます。これから海外でのビジネス拡大をお考えの皆さまには、ペイパルをご利用いただくことでシェア獲得に繋がるお手伝いをできるのではないかと考えています」

作成は全て日本語でOK ! 請求書の79%が送信から1日以内に支払われている
売り手はもちろん、買い手にとってもペイパルの請求書ツールは便利だ。その理由の一つが、豊富な決済手段にある。買い手がペイパルアカウントを持っていなくても、クレジットカードやデビットカード、Apple Pay、Google Payなど、多様な決済方法に対応している。
さらに、アメリカでは「BNPL(Buy Now, Pay Later)」という後払い決済が人気だが、アメリカの取引先に請求書を送付した場合、買い手はクレジットカードはもちろん、BNPLをはじめとする海外の主要な決済手段で支払うことができる。売り手側で何か特別な設定をしなくても、ペイパルが自動で買い手の国に応じた決済方法を表示してくれる。もし、自社で対応しようとなると大変な労力だ。
また、英語をはじめ世界の主要な言語にも対応していることにも注目だ。請求書を日本語で作成・送信したとしても、買い手側のブラウザの言語設定に合わせて最適な言語が表示されるため、売り手側で翻訳などの準備を行う必要がない。
「相手の国に合わせた決済が利用できるのは、非常に便利だとご好評いただいています。決済方法が限定されていると、銀行の営業時間の問題や、手元にクレジットカードがないなど支払いを後回しにしてしまいがちですが、買い手の方が都合に合わせて自由に最適な決済方法を選べることで、すぐにお支払いいただきやすくなると思います」
実際、送付した請求書の79%が、送信から1日以内に支払われている。
「事業を立ち上げたばかりの方は、資金が滞ると円滑に回らないことも起こりやすいので、早く売上を回収できることはビジネスを支えていくためにも大切です。また『ペイパルは入金までのサイクルが早くて助かる』といった喜びの声も多くいただいています」
入金に時間がかかるケースも多い中、ペイパルでは数日以内に入金されることも、起業したばかりの事業所のみならず全ての企業でメリットとなるだろう。(※3)
請求書を作成しながら、PDF、モザイル、eメールでのプレビューが確認できる。支払リンクのQRコード作成も可能だ。
ペイパルの請求書ツールで業務の効率化と未回収リスクの低減を実現したホテルチェーン
日本国内でも、すでに多くの中小企業・フリーランスが、ペイパルの請求書ツールを導入している。
「以前、全国にホテルを展開している企業から、『お客様に事前にリンクをお送りして請求できるようなツールはないですか』とお問い合わせいただいたことがあります」
そのホテルチェーンでは、電話予約の利用者に対して、事前の銀行振込をお願いしていた。
「紙の請求書をお客様に送り、銀行でお振込みいただいて、着金を確認して......と、双方にとって非常に手間だったそうです。特に困られていたのは、お客様から『クレジットカードで決済したい』とご要望があったケースです。そういった場合は宿泊当日の現地決済になるのですが、予約だけでお客様がお越しにならないということもあり、その後キャンセル料の請求書を送っても、お振込みいただけないなどの問題もあったそうです」
請求書ツールを活用することで、電話予約の利用者に対しても即座に請求書を作成して送信し、オンライン上で決済してもらえる体制が整った。利用者にとっても決済がスムーズになったことですぐに支払ってもらえるようになり、業務の効率化と未回収リスクの低減に加え、お客さま側の振込の手間も解消され、サービスの充実にもつながったという。

インボイス制度にも対応済みで、現在使用している会計ソフトとの連携も可能
請求書ツールはCSV出力もできるため、CSV読み込みが可能な会計ソフトであれば容易に取引データを取り込むことができ、 現在使用している会計環境にも気軽に加えることも可能だ。もちろん、インボイス制度に準拠したフォーマットにも対応している(※4)。インボイスの登録番号をテンプレートに登録しておけば、毎回の入力を省くこともできる。
「事業を立ち上げる際には、決めることや準備することが山ほどあり、『決済手段をどうするか?』と考えるのは後回しになりがちです。そんな面倒なところは私たちペイパルがお役に立てると思っています。請求書ツールはAPI連携しているので、フリ―ランスや個人事業主の方だけでなく、請求書を多くの人に送付する機会の多い中規模企業の方々にも便利にご利用いただけると思います」
今井は、早めにビジネスアカウントを開設し、操作に慣れておくことが大切だと語る。
「せっかく舞い込んだビジネスチャンスを逃さないためにも、今のうちから準備をしておいていただきたいですね。初期費用や固定費もかからないので、まずはビジネスアカウントをつくっておくことから始めていただければと思います。請求書ツールの操作はとても簡単ですが、普段からログインして慣れておいたほうが、いざというときにも素早く対応できると思います。
私にとってはペイパルの請求書ツールを通じて、皆さんのビジネスの拡大をサポートできることが一番嬉しいことです。困ったことがあったら、いつでも相談してください!」
国境や言語、通貨の垣根をなくすペイパルの請求書ツールの可能性は、確かにあなたのビジネスチャンスを広げていく第一歩と言えるだろう。
※1 「令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書」 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 P5, P6, P99より
※2 PayPalビジネスアカウント・プレミアの手数料はこちらをご覧ください
※3 ペイパル決済では、即時にアカウントに入金。残高を銀行口座へ引き出すには最短 3 日です(ご利用の銀行により異なる場合があります)
※4 インボイス制度対応の請求書作成ガイドはこちらをご覧ください
ペイパル「請求書ツール」についてはこちらから。
YouTuber税理士ナガイさんが「請求書ツール」の特長や使い方を動画で解説!視聴はこちらから。