ストーリーズ

SMBの支援を通じて、日本中の商品を世界へ発信。 日本発の越境ECの魅力を拡げるBEENOS
『日本発の越境ECの魅力を拡げる』BEENOSグループ。同社グループCEOの直井聖太氏にインタビューを行いました。

いま、日本の越境ECが力強く成長している。そうした中で、勢いよく成長しているのがBEENOS株式会社を筆頭とするBEENOSグループ(以下、BEENOS)だ。2021年に日本市場の越境EC流通総額No.1となった同社は、海外の消費者向けに日本のアイテムを扱う「Buyee」と、日本のECサイト事業者に向けて彼らの越境ECの支援を行う「Buyee Connect」というサービスを提供している。

BEENOSグループ代表 直井聖太氏
BEENOSグループ代表 直井聖太氏

コロナ禍中で強さを見せた北米市場に注力

2014年から同社の代表取締役 執行役員社長 兼 グループCEOを務める直井聖太氏は、コロナ禍の以前と以後の変化を次のように話す。

「コロナ禍では、世界中でいわゆる外出消費が制限されましたが、海外のお客様は自宅で過ごす時間の中で、日本の文化やメディアに触れる機会が増え、日本製品への関心がとても高まりました。Buyeeでも米国の売上が力強く伸びたのです。そこで意識を変えたんですね。やはりGDP世界最大の市場である米国でのチャンスを生かしていこう。よし、挑戦していこう、と。米国の特徴は、若い世代のお客様が多いこと、そして日本のアニメやキャラクター関連商品などカルチャー商材が売れていることです。Z世代を中心にした若い方たちは、新しいものに対して、好奇心が旺盛ですよね。そして流行にも敏感です」

北米におけるBuyeeのメインユーザーは20~29歳男性、20~24歳女性。世界の全地域でメインユーザー層が広がり、メインユーザーに女性が増えたほか、10代ユーザーが伸長。日本から越境ECで趣味の商品を購入する消費行動が、特定層から幅広い層に拡大。
※1 出所:「越境ECヒットランキング 2023」(BEENOS株式会社)
北米におけるBuyeeのメインユーザーは20~29歳男性、20~24歳女性。世界の全地域でメインユーザー層が広がり、メインユーザーに女性が増えたほか、10代ユーザーが伸長。日本から越境ECで趣味の商品を購入する消費行動が、特定層から幅広い層に拡大。
※1 出所:「越境ECヒットランキング 2023」(BEENOS株式会社)

また直井氏は「もうひとつは、サブスクの動画サービスで、これもコロナ禍によって、日本のアニメなどのコンテンツが家庭でよく見られていたことが挙げられます。そうした作品に関連するアイテムは、とてもよく売れていて、これはコロナ禍以降の顕著な傾向の一つです。そのほか、釣り具などのホビー商材、カーパーツやバイクパーツが人気なのも北米市場ならではです」と解説する。

Buyeeを通じて中小企業の海外進出を支援

BEENOSでは、日本企業のマーケットを海外に広げる越境EC支援サービスとして、言語や決済、物流などの複雑な海外オペレーションを担うサービス「Buyee」や自社のECサイトに専用タグを設置するだけで海外販売を可能にする「Buyee Connect」など、さまざまな越境EC支援サービスを展開している。こうしたサービスが充実することで、これまで海外販売には消極的だった日本のEC事業者、中でも中小企業(SMB)が越境ECに興味を示し始めている。

「Buyee Connectは、事業者のECサイトに専用タグを設置するだけで越境ECに必要な作業と物流を一括サポートするサービスです。事業規模の大小に関わらず導入が可能なので、大手企業からSMBの方々まで、様々な事業者様が海外進出する際にサポートできることが強みだと思っています。

以前は海外の友人から、日本のこういう商品が欲しいんだけれど、買える場所がない、という相談をよく受けていたんですね。これが越境ECによって解決されつつある。そして、もっともっと日本の魅力的なアイテムを、世界中の方々に知っていただいて、そして買っていただき、楽しんでいただきたい。そうしたモノの流れを通じて、日本の方々のビジネスも支援できる。Buyeeにアクセスさえすれば、日本のモノはすべて買える--そんなことを実現したいと思いながらビジネスをしています。BEENOSグループの越境EC支援はこれまでに、Buyee、Buyee Connect、そして関連サポートを含めて、業種を問わず5,000件を超える支援実績(※2)があり、非常に引き合いが強いサービスです」

※2 出所:2023年10月現在(BEENOSグループの越境EC支援件数が5,000件を突破/プレスリリースより)

一例として、大人気アニメ「エヴァンゲリオン」の公式アイテムが続々と揃う「エヴァンゲリオンストア」、華道家元池坊が運営するいけばな道具や花器等を販売する「花楽」、新品・中古釣り具専門店の「@ベリーネット」など、多種多様な業種がBuyee Connectを通じて、日本ならではの魅力的な商品を北米の消費者に提供している。

Shop_Tokyo-Revengers

越境ECで気をつけるべき5つのポイント

経済産業省のレポートでは、日本の越境EC全体の市場規模を2030年までには約7兆9,380億米ドル(約1,191兆円、USD=150円換算)になると試算しており、これは2021年の市場規模の約10倍の成長となる(※3)。事実、Buyeeでは2023年度には前年比なんと42.4%増(※4)の流通総額をたたき出している。とはいえ、国内でのEC事業展開やリアル店舗での販売等では経験がある中小企業でも、海外向け、とりわけ越境ECで起こりうる輸出入ルールや外国でのトラブル対処方法、外国の法律や不正利用決済に対して、どこまでのリスクを考えて、どのように対策準備をしたらよいのかを考えたいはずだが、それらを網羅して調べることは難しいという。

※3 出所:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」(P103-104)
※4 出所:BEENOS株式会社2023年9月第三四半期通期決算説明会資料より抜粋

出所:BeeCruise「越境EC歴10年以上のノウハウ伝授!越境ECで気をつけるべき5つのポイント」より
※5 出所:BeeCruise「越境EC歴10年以上のノウハウ伝授!越境ECで気をつけるべき5つのポイント」より

そうした中、BEENOSではSMBが越境ECで気をつけるべきポイントとして5つを挙げている(※5)。まず「サイト・顧客対応の多言語化」、そして重要なのが「海外向けの決済対応」と「国際発送」、さらに「個人情報の取り扱い」とし、最後に「現地向けプロモーション(ブランディング)」として結んでいる。

ペイパルは、日本の越境ECの魅力を世界中に届けるためのベストパートナー

現在、北米のビジネスを強化するにあたり、BEENOSはペイパルとがっちりと手を携えている。
「何よりも大きな魅力は顧客基盤です。特に欧米でのペイパルのブランド力は圧倒的ですので、一緒にマーケティングに取り組めるのは、本当に良い機会だと思っています。その背景にあるのは、安心して買い物ができるセキュリティにあるのだと思います。私たちも、お客様の保護のためにセキュリティには最大限の努力をしています。その一環として、万が一の時に顧客も、事業者も、両方を保護するペイパルのプログラムは非常に心強い仕組みだと考えています。これは、ペイパルの強みですが、結果的に、私たちのBuyeeの体験も豊かにしてくれている。これは素晴らしいと思います。 米国ではペイパルのロゴを見ればすぐに決済手段だとわかると同時に、安心して買い物ができるという信頼を獲得されている。逆に、日本のECサイトを海外のお客様が見た時、“あれっ、ペイパルはないの?”ってなると思うんです。それほどペイパルにはブランド力があると認識しています」

直井氏は、海外で展開しているペイパルのあと払いサービス「Pay Later*」にも期待を寄せている。
「Buyeeでは、コレクションアイテムを数多く扱っています。こうしたアイテムは新品と違って、見つけた瞬間が大事です。お金の工面ができてから買えばいいというモノとは異なり、一期一会ですから。そういう時、いま資金がなくても、後払いできるとしたら、ショッピングの楽しさは、もっとリッチになるはず。ペイパルのあと払いサービスを利用することで、そういう体験を届けられるようになるのは、大きな魅力です」

* 現在、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリア、スペインの7ヵ国でPay Laterが利用されている。

さらには、BEENOSとペイパルが手を携えることは、日本のSMBにも大きなビジネスチャンスになると直井氏は考える。
「ペイパルには、顧客基盤、ブランド力、セキュリティといった、越境ECに欠かせない大きな魅力があり、数多くある決済サービスの中でも、トップクラスだと思っています。この魅力を多くの方に知っていただくことで、Buyeeとペイパルの双方が成長していけると思っています。とくにSMBの方々にはメリットが多いので、そうした魅力をEC事業者に伝え、魅力的な商品を取り扱っていただく。魅力的な商品を数多く扱っていただくことは、消費者に対する魅力に繋がる。その際にペイパルで安心して買い物体験をしていただく。私たちとペイパルは相互に補完しあえる真のベストパートナーであると思っています」

出所:BeeCruise「越境EC歴10年以上のノウハウ伝授!越境ECで気をつけるべき5つのポイント」より

買い物は、人と文化をつなぐ

「BEENOSという社名は、蜂を意味するBeeと、その巣、つまり「蜂の巣」からの造語です。蜂が活動することで植物の受粉を促し、それが植物を繁殖させる。その植物が地球の生態系を豊かにしている。ビジネスの世界において、BEENOSは、この蜂のような存在になりたい、という思いでこの社名にしました。 私たちが越境ECの領域において成長することは、SMBをはじめとした事業者の方々のビジネスを後押しすると同時に、世界中の人々を『買い物』という体験で結びつけるものです。 世界には多様な人々が、多様な文化を持って暮らしています。そうした人々が越境ECを通じて交流することで、相互理解や文化の豊かさを知るきっかけになるはずです。私たちのビジネスを通じて、世界の人々が互いの文化を理解し合うことができれば、明るい未来が訪れるのではないかと期待しています」
直井氏の挑戦はまだまだ続いていく。

(この記事は、2024年7月にPayPal Global Newsroom(英語)でも掲載しています)

参考:

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